樋口真明さんのプロフィール
1976年愛知県春日井市に生まれ、妻と4人の子どもの6人家族です。野球と料理が趣味の元大工の材木屋で、現在は山から木を伐りだして加工し、こども園や小・中学校の建設に関わる木材コーディネーターとして企画と木材の流通を担当しています。
- 人と木をつなげるプロジェクトとは?
- お互いに顔の見える流通を構築し、豊田市産木材ブランド「hitotoki」(ヒトトキ)を設立しました。豊田市の森を知り、木に親しみ、そして流通をデザインします。すなわち、人と木をつなげる活動です。
- 豊田での活動
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2015年4月に有志の8名で実行委員会を設立。構成メンバーは、木に関わる職業で、1級建築士・デザイナー・木工家・大工・木材コーディネーター・フォトグラファー・カフェオーナーと多様な職種の方が関わっています。
現在では、森林組合・製材所・林業家・小学校教員も加わり、ひろがりを見せています。複数の団体や大学院・行政とも連携し、人と木がつながり始めています。 - 活動の具体的な内容
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主に、木工のイベントで南米の打楽器「カホン」を作って、最後にみんなでセッションをして楽しむワークショップや外部から講師を招聘して講演会を一般向けに開催しています。また、豊田市産材木の利用法を広げる活動として「hitotoki」ブランドでは、木製品の開発をしています。全国的な見本市やコンペティションに参加して、豊田市での活動をアピールしています。おかげさまで、全国公募の「ウッドデザイン賞」を、2年連続で受賞することができました。
今年の新たな取り組みの一つに、人工林調査を始めました。これは、これから山を相続する可能性のある方を対象に、引き継ぐ山の価値を適性に評価をしていきます。
そのため、基準となる人工林を設定する必要があり、現在その場所の調査が進んでいます。立木の品質の評価ですので、ご希望の方は、ご一報くださいませ。 - 運営する上での課題
- 地域的な活動にするために、あらゆる職業の方との連携や業種ごとの専門性を担保していくことだと思います。一見潤沢に見える山の資源は、産業として成り立っていません。そのためにも多角的な視点が求められます。
- 人と木をつなげるプロジェクトの将来
- ズバリ、活動から起業する方が出ることです。持続可能な活動と、社会的な要請の受け皿としても必要な事だと信じています。
- あなたのエコな暮らし
- 山と都市部のつなぎ役として、子どもたちに山の魅力を伝える事ですね。なんにでも、ありがたいと思える心を子どもたちと一緒に育んでいきたいです。
- 最後に読者へのメッセージ
- この活動は、永く続ける事に意味があります。流行ではなく、落ち着いて一歩ずつ進んでいける活動にしていきたいです。
(インタビュアー:理事 守随純子)
(カホンづくりワークショップ集合写真)