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趣味の『アユ釣り』から、環境活動へ

今回のゲストは、河合志郎さん。eco-Tでの活動の他、エコライフ倶楽部「とよた省エネ共和国」の代表を務めるなど、積極的に環境活動にとりくんでいらっしゃいます。

はじめに、河合さんの趣味はなんですか?
アユ釣りです。30年、続けています。昔は一日に55匹釣ったこともありましたが、今はがんばっても一日10匹釣れるかどうか。アユの数が随分減ってしまいました。環境問題もあるとは思いますが、稚アユに病気が蔓延したことも一因です。ホームグラウンドは巴川ですが、ときには紀伊半島や新潟、伊豆半島まで行くこともあります。アユ釣りは奥が深く、アユの話になると止まりません(笑)。
アユ釣りの日は、朝6時半頃から川に入ります。午前9時過ぎには、家庭排水の洗剤の泡が流れ込んでくるのがわかります。環境活動に携わるきっかけも、アユを通じて30年間川に入り、川の汚れ具合の変化や、魚が少なくなったのを感じてきたからです。
最近、心に響いたことや感動したことを教えてください。
エコライフ倶楽部の「地球温暖化と省エネの授業」で梅坪台小学校に行った際、授業終了後、子どもたちに「感じたこと、やってみたいこと」を書いてもらいました。それを読んで、温暖化を知っている子が増えていることを実感し、「伝えたかったことが、伝わっている」と感動しました。
それから、ロンドンオリンピック。とくに「なでしこジャパン」のチームワークに感動しました。eco-Tでも、個々の持ち味を活かしつつ、チームワークを発揮できればと思います。
震災事故後、国民の関心が急に高まった原発問題も気にかかります。新聞や本、資料の切り抜きをしていますが、すでに段ボール一杯です。情報の正しさを見極めるのは難しい、と感じています。
河合さんが、ほっと一息つける場所は?
やっぱり自宅です。一日が終わって入浴する時、ほっとします。お風呂のお湯は、昔は自分が入ると溢れるほど、いっぱい張っていましたが、今は省エネで半分くらいお湯を張るようになりました。
もう一つは、在所(実家)の風景。庭の一角には、昔登って遊んだシンボルツリーのグミの木があります。耕地整理されていない昔の風景が残っているのを見ると、心が休まる気がします。
eco-Tやエコ人に、ひとことお願いします。
エコ人もeco-Tも同じものというか、一体だと思っています。当面、エコ人はeco-Tに集中し、団体の成長後、他の活動を広げていくのだと認識しています。eco-Tは、毎年新しい優秀なインタープリターが入り、うまく回転しています。これは大変喜ばしいことですね。インタープリターが自ら学び、活動することを重視する等、事務局はよく考えてマネジメントしていると思います。しかし、ボランティア集団というものは非常に脆弱な一面を持っているのも事実です。今後とも、うまく活動をまとめていって欲しいです。
それから、eco-Tの展示室はインタープリターを介して伝えるつくりになっていますが、「語りかける展示」(=見るだけでもわかる展示)をもう少し考えてもよいのでは、と思います。

インタビューを終えて
ご自身の体験に加えて、客観的な情報収集や分析、常に学び続けられる姿勢に心強さを感じました。ところで、養殖アユと天然アユの見分け方は、「おなかを開いて中が白いのは養殖、黒や青みがかった色の物は天然」だそうです。天然のアユは、川の藻などを食べているので内臓が黒っぽくなるのだとか。楽しく語ってくださるアユ釣りのお話に引き込まれながら、花より団子でしょうか・・・食欲が湧いてきてしまいました(笑)
(会員突撃チーム:野武審・岩月桂子)

趣味の『アユ釣り』から、環境活動へ