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こどもがこどもを育てる講座

山のおとうちゃんの体験をもとにした記事です。


私の考えるガキ大将


わたしがこの活動をしようと思ったのは平成26年2月のこどもがこどもを殺してしまった「川崎中1殺人事件」がきっかけ。

『こどもがこどもを育てられるこども』
昔でいう「ガキ大将」をつくればいいんじゃないかな?まっとうなこどもをつくればいい!と考えたんですね。いわゆる、クソガキやワルガキではないんですよ。


全体を考えて自ら行動できるこども。
自分と同じ年や年下の者と協調しながら自分の立ち位置をつかめることが出来れば、1人のこどもをいじめたりしないこどもに育つのではないんじゃないかなって思うんですよね。
イタズラはするけれども根は優しい、義理と人情のあるこども。そんなこどもがいっぱい居るといいなと思っているんですよ。

自然の中で自然との体感を通じて、自然との付き合い方を見つけることが出来、自由な発想や活動全体を見据えることが出来るように、自己責任と友だち関係の大切さをまず話して、自立したこどもの生きる力を育てています。


 

普段は、なかなか体験できない講座がいっぱい


★小遣い稼ぎ(まき割り、自然薯植え~そば販売)
知らないおじいちゃんたちに、まき割りの意味や木の感覚を教えてもらうことによって自然と敬語を使ったりして成長していきます。

まき割りを機械や斧(おの)を使ってたきぎをつくり、それを積んだりしてしっかり働いてくれました。
労働って楽しいよね~。
自分たちで植えて、育てた自然薯とともにとろろそばをつくり、販売しました。
旭地区のイベント“ご縁市”で販売。お金の大切さや人との関わりを学びました。
彼らの楽しそうに物を売る姿にず~っとわたしは感動していました。
お金の価値は汗だよねっていう事。


お父さんたちが給料を稼ぐっていうのは、毎日働いてるっていうことを知ってもらいたいんですよね。
「ああやってお父さんやお母さんたちは、働いてお給料をもらってるんだね」って言ってくれました。

★座禅(ざぜん)


座禅の目標は、静かな時間を与えてあげたいと思っています。
いつもガヤガヤやっているけれど座禅をやった瞬間に日頃聞こえない音が聞こえる。
そういう感じを味わわせてあげたいんですよね。
しゃべらず、じっとしている。そういう時間を体験させてあげたいんですよ。

「何にも考えてなかった」「鳥の声が聞こえた」「なんか落ち着いた気分になった」など思いもよらない回答にウルッときそうになったんです。
わんぱく坊主・おてんば娘もここは真剣なんですよ。

★田植え、稲刈り

例えば、もみって水の中に入れると沈むよね。
沈んだやつを種として育てて、一本の苗が出来て、その苗を等間隔に植えて育てるとお米ができるっていう事を学ぶんです。

田植えは予定通りの面積を植えることができたけれど、ほとんどどろんこ遊びになったよね。
実は手直しもあって大変だったんです。

稲刈りをしたことある子はほとんど居なかったね。
毎日食べてるお米が春に田植えをして秋に実り、刈り取り、籾摺りしてやっと口に入ることを知ってもらうだけでもうれしいんです。
収穫したお米でオリジナルの日本酒も酒造所でつくってもらいましたよ。




★ツリークライミング


安全帯をしてヘルメットをかぶり滑り止め手袋をして、木に感謝しながら足でキックしてスルスルと一本のロープで登っていきます。
最初はおそるおそるだったこどもたちも、途中からは声を掛け合いながら、笑顔いっぱいなんですよ。
大人の話をきちんと聞けば7mの木でも登れるようになるんですよ。
木を上から見せてあげたいなぁ。
高いところの怖さと快感、100%自分の力でしか登れない。
自分の力で登る楽しさと大変さ、自然豊かな巨木からの眺めは最高なんですよ。

★ダム見学


ダムの仕組みを教えてあげたいんですよね。
ダムの事務所で工業用水、発電、農業用水、排水調節などダムの役割を聞いてから、ヘルメットをかぶって、ダムの中を探検します。

ダムがこういう風に動いてくれるから自分たちの家が守られているんだよって。
ダムの役割を知らない子が多いんです。
ダムの中に入った子は中々いない。ダムの中は夏に入っても寒いですよ。ここでカヌーもやってみたいな。

★登山


準備運動から始めて登山道へ行きました。
残雪の道で雪合戦を楽しめたこともありますよ。
結構しんどかったらしい子もいて、途中くじけそうになったけど頂上で富士山やアルプスを見たら来てよかった、などと。
朝日や雲海を見るのも楽しみのひとつです。

団体行動を学んで欲しいんですよね。
同じ距離を歩くとどうしても一、二年生は遅れるじゃないですか・・。その時に五、六年生に「なんで遅れているのか?」って聞いて、荷物が重たい!それに気づいたら荷物をかついでやればいい。
そういう事を気づかせる。
団体行動なんで自分たちだけ先に行ってもしょうがないよ、って助け合いの精神を教えてやりたい。

森とは違う、山登りは自然が与えるすごさがあるんです。
登るときにはもう嫌だと話していたこどもたちも、下るときにはハイテンションでまた来たい様子でしたよ。
こどもたちの想いや笑顔を見るとやめられない講座なんです。

山小屋合宿では、一泊二日で三千メートル級の山小屋まで歩きます。
歩かん奴には「歩け!!」と言って、こどもたちに激!飛ばしながらやりましたよ。

そういうことありで募集かけているので、つらさがなきゃダメかなと思うんですよ。
感情なくたたくのと指導は違うと思うよ。

この登山で団体としての連携や耐える力、そして自然の素敵さを感じてほしいものです。
そして、できれば登山を優先にしたい。これはただ自分が行きたいから。
登山もレベルを抑えているので、グレードアップしていきたいです。

★ハイキング


往復1時間くらいのハイキング。
初めて出会っただろうこどもたちも、前から知っていたように仲よく、山の中の岩をくぐったり、遠くの景色や緑の山々をながめていたよね。


★野草を食べる
田舎に住んでいながら周りにある自然の植物を有効に利用できていなんですよね。

野草の学習をしながら20種類ほどを摘み取って天ぷらと味噌和えで食べました。
あるお母さんは、この講座のお蔭で道端の草が全て晩のおかずにみえるとか言っていたんです。
与えられた食べ物ではなく実際に目で、手の感触で、そして生でかじって体感する。これが大切ですよね。


★そうめん流し
ナタ、ノコギリをこどもたちが手に持って付近の竹やぶに行って、高さ7mもある竹を切り、ちびっこもヨイショ!ヨイショと肩に担いで運んだんですよ。
竹の切り方、ナイフの使い方をわたしが教えると、こどもたちはいろいろ試しながら、
この会で偶然出会った友だちと協力していました。

そうめん流しの目的は、食べることは手法であって目的ではないんです。
目的はこの連携なんですよね。
そうめんはもちろん、ブドウも流しておいしくいただきました。

★そり滑り
知らない友だち同士が気軽に話せるようにと旭高原元気村でそり滑りをしましたよ。
運動の後は、恒例の温泉につかって裸の付き合いです。

その他、弓矢つくりもあったり、バーベキューなどで親睦を深めたりもしますよ。


 

さらに進化していきますよ!


現状で手一杯だけれども、今後もみんなの意見を取り入れて試行錯誤しながら、こどもたちがキラキラするようにいろいろ変化していく予定ですよ。
トヨタ自動車のように常に『カイゼン』していきたいですね。
第二基地の整備、井戸、バイオトイレなど、どんどん施設を増やしていきたいです。
そしてさらに良いものができるように手作り遊具や同じような活動をしている他の団体を見学に行きたいですね。

二週間毎にしか会えないけれども、毎日会っている気がするのどうしてだろうか?


家族みたいな気がしてならないです。

わたしの生きがいになってます。



【あさひガキ大将養成講座】
「こどもがこどもを育てられるこどもをつくる」この目的のためにこどもの居場所をつくる。
健全な大人と付き合う。親(特に母親)同士の仲間づくり。
生きる力を育むための活動を多くの支援者や参加者とともに汗と知恵を出しながら年間30回ほどの活動をやっています。

2月頃告知が始まり募集は3月です。
家族単位30家族限定。先着順。

おいでんさんそんセンター(http://www.oiden-sanson.com/)、
安藤征夫facebook
(https://www.facebook.com/profile.php?id=100007500828419&fref=ts)などで募集。


 

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