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仲間と共に等身大で活動してみよう

山のおとうちゃんの体験をもとにした記事です。


活動を続けるために


『あさひ薪づくり研究会』から独立して、『あさひガキ大将養成講座』という組織を作りました。

ツリーハウスを始めたのは2015年くらいからで、わたしが中心になってやっています。

仲間は『あさひ薪づくり研究会』の人と、地域のかかわりに興味のある人、知り合いに声をかけて集めました。


1ヶ月に2回くらいの活動ですが、実質的には9割はわたしひとりで100人くらいのこどもたちを見ているんですよね。
あとは必要な時だけお願いしているんですよ。

組織なんだけど、自分ひとりでやれることを無理してほかの人を使う必要はないんじゃないかなと思っています。

組織って、組織として動くときにひとりで動けるなら、組織として動かなくてもいいんじゃないかな。だから、やれないことだけ手伝ってもらうという形にしているんです。


なんでもそうだと思いますが、作っているうちが一番楽しいんですよね。

まもりに入った時が一番大変なんです。まもりに入ると目標がなくなるんですよね。
「参加者も次に何を作ろうか」と今は燃えてるけど、目標がないと参加する意味がなくなってしまうからね。再来年からどう運営していくかが難しい問題ですね。



遊び場にするつもりはなくて、学ぶ場と考えてますからね。
雑談的には「誰かやってくれないかな?」って言ってます。
話をしてなんでも良いから発信しておとくと良いかな。
そうすると誰かが興味を持ってくれるから楽なんです(笑)。

無理して頼んだりしませんよ。どんな人たちもそうですけれど、その人が気に入った時に来てもらう感覚で、負荷のかからない組織づくりをしておくといいと思っています。
今日は出なくちゃいけないなぁと思っていると行きたくなくなってしまうことってよくありますよね。
ちょっと慣れてくると、みんなお仕事的感覚になってしまうからね。
無理に来てもらいたくはないんですよ。あくまで自主的が良いかな。



 

人を集めるために


人材を探すのには、人材のネットワークが大事なんですよね。
自分の活動範囲を広げることが大切。
ネットワークを広げるほどいい出会いがあるんですよ。
中途半端に頼んだりすると、自分の恥にもなってしまう。
相手を信頼することが大事ですね。
それには自分の成果を目に見える形で出さなければいけない。

人を集めるとき、ピンポイントでこの人は動いてくれそうだなぁ、と思っている人材を集めています。
自分が動けば動く人が集まってくると思うんですよね。
それには人よりも自分が動く自信を持っていないといけないかな。
人材は自分で動ける人を見極めて頼めば絶対に動いてくれるんですよ。
だから、初めからお仕事的に頼むのはダメ。
みんなひとりひとりがリーダーになれるような人を頼むと自分も楽になれるんですよ。


話し合いはたまに集まってやっています。
お便りを毎月出して、年間最低30回は出しているので、それを見た中で意見があれば言ってもらう。
そもそも課題もないのに集まることは意味がないから、会議のための会議はいらないと思っているし、必要な時だけ集まればいいかなって思います。

活動の目標とかもお便りでお知らせしています。
スタッフには1回来てもらうと会員と同じお便りを出していますよ。
来られなくなっても一年間は出しているんですよ。
なぜ出しているかというと、そのお便りを見てまた来てくれるかもしれないからね。
出さないと状況が分からないですから。
それだけで便りは切手代で15万円、印刷、封筒などで30万円くらい!(泣)。




あとは年に一回のわくわく事業(豊田市による、地域資源の人・歴史・文化などを活用し、地域課題の解決や地域の活性化に取り組む団体を支援するまちづくり地域活動支援助成金制度)の成果報告を発表すれば、スタッフや興味がある人にも伝えることができます。
こういう制度があるから使わない手はない。


その地域を良くしようと思ってやっている活動なら、地域会議(地域社会の地域力を高めるため、市民とのパートナーシップのもとで地域課題の解消を図り、自信と誇りの持てる地域づくりを目指した地域住民の会議。)のレベルを上げるべきだとも思っています。
お手伝い募集は年中しています。


 

今では卒論のお手伝いも


最初に頼んだ棟梁が名城大学で教えていたので、建築のサークルとして学生さんたちが勉強するために、毎月の土日こちらで一泊してツリーハウスを手伝ってくれています。


ちょっとした高度な作業もこなしてくれています。
旅費もなし、おまけに手弁当なので、わたしなら悩む条件なのに感心するほど真剣に建築に取り組んでくれています。
この熱意はどこから出てくるんでしょうね。
有り難いことですよ。

学生さんに教材を貸してあげている感じです。
女の子もいます。とても真剣で、遊びなどではなく、本当に勉強としてやってくれていると思う。
雑談もなく、黙々とツリーハウスを作るのを手伝ってくれているんですよね。

ガキ大将養成講座を月に2回やっていますが、彼らはそれ以外も来てくれています。
棟梁がツリーハウスのマニュアルを考えて、わたしがその日に何をやるかを考える。
イベントは、その日に何をやるかを考えて、今日遊具を作りたい、じゃあ何の遊具を作るのか、柱が何本いるか、ロープの準備、チェーンソーの準備も自分でやる。

年間約30日の開催ですが、年間90日は準備している。
準備も大学の子たちはやらないので、全部自分で準備している。
だから、新着情報をアップしないと、何をやるのか、何が必要なのかが分かってもらえない。


学生さんたちにはとても感謝しています。
ものをあげるのが感謝でなくて、良好な関係を作ることが感謝だと思っています。

最近では毎年、名古屋大生、東大生、名城大生の5人の卒論にかかわっているんですよ。


はじめは名古屋大生で、定住空き家対策について。東大生はコムス(豊田市の山里在住者が楽しみながらコムス=トヨタ車体の1人用超小型電気自動車、に試乗し、活用方法や改善提案、車両整備、改造などの活動。中山間地域における高齢者の生活の質や、地域の持続性向上活動。)の研究、名城大生が建築の卒論を書きました。




今は森を活かした環境の卒論で、毎年ひとつは卒論にかかわっていることになりますね。私も真剣ですし、はじめ一年は計画をして発表会をやってもらったりもしました。出来上がった卒論の成果を見せてもらっていますよ。


 

人が育つために


ガキ大将養成講座は親のレベルが上がらないと、こどものレベルも上がらないと思うんですよ。
親も頑張る。親が出てきては「危ない」と言ってはダメなんですよね。
親が口出しなどを我慢しないといけない。親の指導もしています。

また別の機会には親だけの子育て養成講座をやっています。
ガキ大将養成講座の中のガキ大将のメインテーマのひとつである、母親同士の仲間づくりになるようにですね。


基本はこどもがこどもを育てることで、こどもが自分より下の子をみられる力を作ることが大事です。
その中で、母親が悩みを持っていたらダメなので、その悩みを解決するような講座にしていますよ。
まっとうな親がいないとまっとうなこどもが育たないと思うんです。


仲間同士の飲み会で、お酒を飲みながら普段言えないことを言う機会を作っています。
自由参加でお酒を飲みながら、今のガキ大将に対する意見や問題を話し合う。
参加者同士ではユースホステルを借り切って、こどもと一緒に、こどもにどんな考えがあるのか聞いたり、こどもたちとも話し合う機会を作っています。


 

自分の時間はこどもたちと遊ぶこと


「この間までみんなと話せなかった子が話せるようになった」とお母さんが話してくれました。
あるお母さんは「こんなに生き生きとした娘の動きを見たことが無かった」「おとなしくて消極的だったはずなのに、ここに来たら知らないこどもたちと作業や遊びをお互い声を掛けながらやってる姿を初めて見た」と話していました。



そのこどもたちの成長がうれしいし、やりがいがあるんです。
異なる環境で育ったこどもたちが今度は同じ環境の中で学びや労働をする喜びを感じてくれたらわたしはやっている意味があります。

遊びではなく、すべてが学習の場。
遊ぶなら、他のところに行けばいい。わたしのところは遊ぶ場ではないんです。

だから、けがは付き物。絶対けがはします。保険は、かけていないんですよ。
けがをしないこどもを育てたいと思っています。
保険をかけるなら保険代を体験代として、けがをしない生きる力を育むための講座に払ってもいいのでは?けがをしない人間に育てた方が早いんじゃないかな?って思ってるんですよね
講座に来て保険がないことに疑問を持った人にその話をすると、みんな納得してくれていますよ。

結果的には、自分の楽しみで始めたことがこどもの健全育成になっているんですよね。
よそのこどもの健全育成をしても面白くないんです。
わたしがやったことに対して、こどもがわたしの所に来てくれることにやりがいを感じるんです。
すべてがギブアンドテイクにしていきたいです。



こどもが好き。若い子が好きなんです。
だって年寄りと話してもあまり前向きな言葉は出てこないからね。
いつもの場所でいつもの人といつもの話をするのが一番くだらないとわたしは思っています。
こどもは日々変わる。
嫌いならこどもたちは講座に来ない。こどもは素直なんですよね。
来るのが楽しみになるように、こどものいう事をよく聞いています。
話すときもこどもの目線で、いつも君と同じレベルでしゃべっているよ、君の意見を聞いているよ、といった仕草をしてます。
こどもは本当に正直だから嫌いなら嫌いというから、わかりやすいんです。


 

今後のために


「自分の責任で自由に遊ぶ」プレーパークとは違い、
年間を通した学びの場として、この活動を続けてくれる人を探しています。
もしわたしが病気で動けなくなったときを考えて、おしまいになってはいけないので、2019年にこの活動を続けてくれる人を探します。
そのために今からでも、アンテナを張ってさらにネットワークを広げていきたいですね。


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【ボランティアスタッフ募集中!!】
問い合わせは ℡ 090-4790-9364
kashimayarigatake28@docomo.ne.jp 安藤まで

おいでんさんそんセンター あさひガキ大将講座紹介
http://www.oiden-sanson.com/sansonshow/pickupshow/entry-1217.html


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